「転科するべきか、どうか」これは難しい問いです。
そもそも転科を思いつくのは、今いる科に少なからず不満があるからです。
しかし不満のない仕事などあるはずがなく、転科先でも思いもよらぬ不満を見出すかもしれません。
その中で、どのように転科を決意すれば良いか。
私自身は転科をして良かったと思います。
それは、転科を決意するまで、暇さえあれば転科をすることのメリット・デメリット、そして残留することのメリット・デメリットを書き出し続けていたからだと思います。
検討項目としては、
・その科が学問として楽しいか、誰に強制されなくとも勉強したいと思えるか
・その科特有の患者の性質に自分が向いているか
・体力的に耐えられるか
・収入は十分か
・プライベートに割く時間は十分あるか
・すでに人が余っているか、足りないか
・希望の勤務地での需要はあるか
・シーリングは厳しいか
・開業可能か
などがあると思います。
さらに、もっと大きな視点で、「選択の癖」みたいなものが、それまでの人生で積み上がっていると思います。
自分は医学部に入った後、医学部に入ったことを後悔した時期がありました。
医学部と迷っていた工学部に行けばよかったという後悔です。
医学部では丸暗記や見学だけの病院実習など、つまらないことが多かったですが、工学部の同級生は国家資格などに囚われることなく、新しいアプリケーションを開発したり、ベンチャー企業で活躍していたからです。
その時は行動する勇気もなく、ダラダラと医学部生を続けましたが、初期研修医になってみると仕事が楽しく、工学部に行かなかったことへのコンプレックスはいつの間にか消えました。
この経験があったので、外科に残留しても数年我慢していれば道が拓けるかもしれないとは思ったのですが、「行動しなかった後悔」自体は強く残っていたので、今回はエイヤと行動することにしました。
このブログでは、「専攻医の転科」に関して様々な角度から記事を書いておりますので、皆様のお力になれれば幸いです。




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